血を抜くとアトピーは治るのか?献血はできるのか?

献血をするとアトピーが治るという噂は本当なのでしょうか。

体から血を抜くとアトピーが治ったり、症状が軽くなるという話を聞くことがあります。
本当に、血を抜くだけで、かゆみが消えたりするなどの効果が期待できるのでしょうか。
安全に血を抜く方法は献血をするという方法だと思いますが、
アトピーの症状がある人も献血をすることができるのでしょうか。
血を抜くことでアトピーの症状が軽くなるとされている理由やメカニズムを合わせて
このページでまとめました。

 

アトピーと献血・血を抜くとアトピーの症状がよくなる理由

血を抜くことでアトピーの症状がよくなるといわれている理由は、
血液中に含まれるIgE抗体が関係しています。

IgE抗体とは、アレルギー反応に大きく関係しているといわれている物質で、
アレルギー反応が起きるとIgE抗体の数が増える傾向があります。
 
アトピー性皮膚炎もアレルギー反応の結果として現れる症状の1つなので、
IgE抗体の数を調べることで、アトピーの症状の程度を測定することができるとされています。

また、IgE抗体は血液中に存在している物質なので、
血液を抜くことで体内に含まれるIgE抗体の数を減らすことができるます。
その結果としてアトピーの症状が和らぐ可能性があるのです。
 
 
一般的に、体内の血液の量は体重によって決まっています。

献血は主に、200 mlの献血と400 mlの献血がありますが、
体重が50 kgの人の場合は400 mlの献血で体内の血液の約10%を抜くことができます。

 
献血によって、一時的に血液の量が少なくなっても、
自動的に体内で新しい血液が作られます。
このときに、IgE抗体が作られなければ、血液の量が普段の量に戻った時に
血液中のIgE抗体の濃度が薄くなっているので、
アトピーの症状が軽くなる可能性があるのです。

 
 
では、アトピーの症状がある人の場合でも、献血をすることができるのか?という点は、
アトピーの症状が重い場合は献血をすることができない場合があります。
 
体に引っかき傷や膿があるときは献血を遠慮してもらうことがあるそうです。
ただし、全身をくまなくチェックすることはほとんどないため、
顔や腕などの目に見える場所や献血をする個所に目立つような症状がない場合は
献血をすることができる可能性が高まります。

 
最終的には献血にかかわるスタッフや看護師などが献血をできるかどうかを判断するため、
献血でアトピーの症状を和らげたい場合は献血ルームに行ってみるといいでしょう。