アトピーに対するステロイド外用薬の効果と副作用

ステロイド外用薬の効果と副作用はどのようなものなのか。

アトピーで皮膚科を受診するとまず間違いなくステロイド外用薬を処方されます。
しかし、ステロイドには副作用があり、あまり使いたくないと思っている人もいます。
そのため、ステロイド外用薬の効果と副作用についてしっかりと理解した上で使用することがとても大切です。

 

ステロイド外用薬を使う前に理解しておくと良いこと

ステロイド外用薬の主な効果は局所のアレルギー症状を和らげることです。
アレルギー症状は体内の免疫システムが正常な細胞を攻撃してしまうことで起こります。
 
アトピーでステロイド外用薬を処方される理由は、
アトピーはアレルギーの一種と考えられているからです。
しかし、アトピーは花粉症などの他のアレルギーとは全く違うものだと感じていませんか?

 
 
花粉症はアトピーと同じアレルギーの一種ですが、
花粉症の場合はステロイドを使わなくても治ることが多いですよね。
 
同じアレルギー症状でも、「アトピーではステロイド外用薬を使い、花粉症では使わない。」
この違いはなぜ生まれるのでしょうか。
 
その理由は・・・
 
はっきり言って分かりません。
(医学的な知識のない素人で元アトピー患者の感想ですが・・・)

 
 
ステロイド外用薬はアトピーを中心としたアレルギー症状を一時的に抑え込める
強力な薬なので、医者も認める副作用やデメリットが複数あります。

  1. 細胞の増殖が抑制されて、皮膚が薄くなる。
  2. 血管(毛細血管)が浮き上がってくる。
  3. ニキビ、ヘルペス、カンジタ症などを発症するリスクが高まる。
  4. 骨がもろくなる。
  5. 副腎という臓器の機能に悪影響が出る。

 
もちろん、長期的にステロイド外用薬を使用しなければ、
副作用に苦しむことはほとんどありません。
 
しかしアトピーの場合は、
治らなければ何十年間もステロイド外用薬を塗り続けなければならないケースもあります。
このような場合は副作用が起きる可能性が高くなります。

 
 
ステロイド外用薬は効果の強さの程度に応じて、5つのグループに分類されています。

ステロイド外用薬の
強さの程度
主に使用されるアトピーの症状の程度
(アトピーの症状の程度について詳しい説明はこちら)
1群:ストロンゲスト(SG)
1群のストロンゲスト(SG)はステロイドの中で最も強い強さを持つグループです。
主に重症度4(重症)と診断された人の中で、特にアトピーの症状が重い人に使用されます。
しかし、薬が吸収されやすい所には使われることはあまりありません。
2群:ベリーストロング(VS)
2群のベリーストロング(VS)は重症度4(重症)と診断された人に処方されることが多いステロイド外用薬です。
3群:ストロング(S)
3群のストロング(S)はステロイド外用薬の中で中ぐらいの強さを持つグループです。
主に重症度3(中等症)と診断された人向けのステロイド外用薬となっています。
重症度4(重症)の人にも使用することはありますが、効果を実感できないことも多くなります。
4群:マイルド・ミディアム(M)
4群のマイルド・ミディアム(M)は重症度2(軽症)以下の症状の軽い人が使用するステロイドです。
ほとんどのケースでは3群のストロングから使用することが多いので、4群:マイルド・ミディアム(M)のステロイドを使用するのは乳幼児が中心になります。
5群:ウィーク(W)
5群:ウィーク(W)のステロイド外用薬はほとんど存在しないので、使われることはほとんどありません。

 
ステロイド外用薬を使用することの効果は、1群のストロンゲストほどより高い確率でアトピーのかゆみや赤みなどを含むアトピー特有の症状を抑えることができます。
 
ステロイド外用薬を使用する場合は、副作用を起こさないためにも、
医者の指示に従って使用することが非常に重要です。
 
 
【参照】ステロイドを使わない、漢方薬によるアトピーの治療を試してみました!